当社は、プラスチックの高度資源循環を実現するための、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公募する2020年度「革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発」に採択され、他の企業・大学や研究機関とともに、福岡大学機能構造マテリアル研究所八尾特命研究教授が主導している「材料の再生プロセス」に求められる研究を進めております。
プラスチックのリサイクルを行うと、強度低下というよりも材料のねばりや伸びが低下してリサイクル材を用いた部品が脆くなることがわかっており、この点がリサイクル推進の大きな課題となっていました。
当社は、リサイクルにおいて問題となる材料が脆くなるような物性低下を抑える金型技術および成形方法の開発を当社子会社のエスバンス株式会社と進め、八尾教授の推進する材料再生プロセスと、当社の開発成形方法を併用することで市販材料と同等の物性を維持できることが可能であることを確認しました。
今後、実際の成形品を模した実証用金型を製作し、市販材料やリサイクル材料の物性低下を抑え、プラスチック材料と製品との間を何度も循環させることにより、廃棄プラスチックの自然環境への排出を抑制する技術の実証を行っていきます。